2007年11月28日

ふれあいサロン

白うさぎが『おたっしゃ倶楽部』でやりたかったこと…それは「運動をメインにしたデイサービス」と「地域福祉の拠点作り」

白うさぎの14年の介護福祉業界でのキャリアの大半は施設でのものだ。
従来の施設は街のはずれなどにあることが多く、「地域に開かれた施設」と口では言ってみても、なかなか内実が伴わないことが多かったのも事実だった。
たまに行われる「盆踊り」とか「夏祭り」「文化祭」とかの行事では、かろうじて地域住民とふれあう機会もあるものの、それ以外はなかなかないのが実情だった。

自然と地域住民には「あそこは特別の人が利用するところ」なんて見方もできてしまう、近寄りがたい雰囲気があったのは紛れもない事実。
「現代版・姥捨て山」と言われていたのも、遠い過去の話ではなかったのだ。

でも、違うんだよなぁ~。

施設を利用している人だって「地域住民」なんだよ。
たまたま体が不自由になってきたとか、介護が必要になってきたとかの理由で施設を利用するようになっただけなんだよね。誰も好き好んで身体障害者や認知症になる訳じゃないよiconN04

だけど、そんな風になったから白うさぎや地域の社会福祉協議会なんかが運営するデイサービスセンターへ嫌々通わなければならないなんて悲しくないかiconN05
たまにお年寄りから「あそこへ行くようになったらおしまいや…」なんて声もしばしば耳にする。そんな悲しいこと言わないでよicon15
受け入れるこちらとしても、嫌々ではなく「生き生きと」「楽しく」来てもらいたいさーiconN04

ちょうど子供が成長と共に小学校へ行ったり、中学校へ行ったりするのと同じで、自分の状態に合ったカテゴリーが存在してて、そこを利用するに過ぎないんだと考えればいいと思うんだよね。
近頃は個人情報の関係とやらで、「誰が、どこのサービスを利用しているか」とかの情報も出したらいけないんだけど、人によったら、そういうサービスを利用しているということを周囲に知られたくない人もいる。また、介護している嫁さんなんかが、「あそこの嫁はん、舅さん(姑さん)家から追い出さはったわ~」なんていわれのない事を言われたりする事もある。メチャメチャだ。
こういうサービスを利用するのが当たり前の世の中になったら、あえて隠さなくてもいいんじゃないか?と思う。

さて、そこで「地域福祉の拠点」としての『おたっしゃ倶楽部』の登場だ。
白うさぎのデイサービスは、なるべく多くの人に、「こんな施設もあるんや~」、「こんな施設なら通ってもいいかな?」と思えるような設備にして、いわゆる「施設っぽさ」をなるべく消すようにした。(おかげで苦労している部分もあるのだが…)
この施設を拠点として、様々な地域福祉活動を行いながら、地域福祉の推進と施設への偏見をなくそうという活動を少しずつ行って行きたいと思っている。

白うさぎが目をつけたのは、地域で行われている「ふれあいサロン」だ。
元々地域の高齢者の社会参加・交流の場としてはじめられたもので、形は地域によって様々だ。だから対象者、開催頻度、場所、活動など地域の実情でどんな風に運営してもいい。また、ここから色々な地域活動へ繋がっていったりと発展の可能性も無限大だ。

「ふれあいサロン」活動とは~
現在、各地で主に自治会、字(あざ)などの「歩いていける」小地域を範囲としたふれあいサロンが住民参加によって取り組まれています。
ふれあいサロンは、日常生活に何らかの支援が必要な人であっても、声をかけ合い、誘い合って参加できる身近な場であり、他人との出会いの場です。いわば地縁により、生活に身近な地域において人々がつながる場、居場所であり、人と地域がつながる場でもあるといえます。
これを地域においてつながる場づくり、居場所づくりという視点から再評価し、福祉分野の取組みと限定的に考えるのではなく、地域コミュニティの力を強めていくきっかけでもあると考え、今後、自治会や字ごとに少なくとも1つは実施されることを目標に支援することが必要です。

『社会的孤立のないまちづくりをすすめるために』社会福祉法人滋賀県社会福祉協議会 滋賀県地域福祉施策検討委員会より引用

まずは地元からということで、7月には柏原区のふれあいサロンへ出かけて転倒予防の体操の指導をしたのがきっかけで、地域のお年寄りと顔見知りになった。
福祉ゾーンの納涼祭や柏原区の盆踊り大会などへも顔を出し、その都度その時に知り合った元気なお年寄り達の顔と出会ってきた。
「あんた、どっかで見たことあるなぁ~。ほやほや、健康体操教えに来はった人や~。」と声なんかかけてもらったりして、とてもうれしいkao05

そうした中、その柏原区のふれあいサロンの40回開催記念ということで、当施設を会場に行われたのが、先週の土曜日。普段は区民の会議所で行われているのだが、今回はお出かけ版だ。
柏原では、老人クラブが100名程度で、内80歳以上が40名程度。この80歳以上がサロンの対象者となっているのだが、最高齢は90歳を超えている人もいるが、とっても元気でまだまだ現役で畑仕事などを行っているという。
当日は17名の利用者と世話役の福祉推進委員さんが2名、そして白うさぎとスタッフ1名でにぎやかに開催された。

ふれあいサロン

午前中は、利用者の中で手品が特技の人がいて、鮮やかな手さばきで手品を見せてくれ、拍手、また拍手iconN32

ふれあいサロン

昼食は、当施設の食事を納入している田中ビジネスサポート㈱さんから仕出し弁当をとった。
「昼食がつくと参加率がいい」と福祉推進委員さん。
手作りの「お講汁」と漬物も出て、熱心な人は漬物のレシピを聞いて帰って行かれた。

ふれあいサロン

午後からは当施設提案による、松ぼっくりとビーズを利用した「クリスマスツリー作り」をして楽しんでもらった。
柏原区では、福祉推進委員さんがサロンの運営企画を行っているが、2ヶ月に1度でもネタを考えるのが一苦労だそうだ。今回初めて手芸工作を行ったが、思ったより反応がよかった、と喜んでくれた。

これからも地元とのつながりを大切にしていきたいし、何かあったら相談に乗れるような拠点に育てて行きたいと考えている。また柏原区以外でも、ふれあいサロンの支援はして行きたいと考えている。

ふれあいサロン
すっかり落ち葉で埋められた中庭



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