「帰省列車“急行きたぐに”」の巻 〈其之一〉

白うさぎ

2009年05月10日 13:59


停車中の「きたぐに」



特急「白鳥」なき今、新潟と関西圏を一本で結ぶ列車は本当に少なくなった。
その中で大阪-新潟を結ぶ寝台急行「きたぐに」は貴重な列車だ。

高速道路網の発達により夜行バスなどに押されて寝台列車は年々数を減らしている。
先日の「富士・はやぶさ」のラストランは記憶に新しいところだ。
「きたぐに」と同じ日本海沿いを往復する寝台特急「日本海」も上下二本のみとなり、新潟の人は利用しにくくなってしまった。(以前は上下四本)

白うさぎも昔は帰省といえば、「白鳥」か「きたぐに」を利用していたのが、「白鳥」廃止後は連絡の悪さなど不便さが目立つようになり、最近は専ら自動車で北陸自動車道を北上する旅がメインとなった。

そんな中、昨年珍しく急行「きたぐに」を利用し帰省したので振り返りたい。

白うさぎの住む湖北町から「きたぐに」に乗車するには、まず「長浜」まで行かなければならない。

「長浜」発は何と深夜の1時12分だ。


深夜の「長浜」駅に入線する583系急行「きたぐに」


大阪~新潟間を結ぶ急行「きたぐに」号は、「佐渡おけさ」の踊り子をヘッドマークにしたデザインだ。
チビうさ1号曰く「“きたぐに”は女の人の名前なん?」

往路に乗車したのは京都総合運転所の583系「B5編成」

①クハネ583-28(自由席)
②モハネ582-89(自由席) ⇒ ここに乗車
③モハネ583-89(自由席)
④モハネ582-66(自由席)
⑤モハネ583-66(B寝台)
⑥サロ581-16(グリーン車)
⑦サロネ581-5(A寝台)
⑧モハネ582-102(B寝台)
⑨モハネ583-102(B寝台)
⑩クハネ581-33(B寝台)

新潟行きは10号車が先頭に立ち、大阪行きは1号車が先頭に立つ。

*「ク」とは「制御車」(運転席を有する車両)をあらわす記号
*「モ」とは「動力車」(動力を有する車両)をあらわす記号
*「サ」とは「付随車」(運転席も動力も有しない車両)をあらわす記号
*「ネ」とは「寝台車」(寝台を有する車両)をあらわす記号
*「ロ」とは「グリーン車」をあらわす記号
*「ハ」とは「普通座席車」をあらわす記号

*「ク」の語源は、「動力車をくっつけて走る」事からきているらしい。
*「モ」の語源はズバリ!「モーター」
*「サ」は制御車、動力車の間に「さしこまれて走る」事からきているそうだ。
*「ロ」「ハ」は昔「一等車、二等車、三等車」を「イ・ロ・ハ」の順であらわしていた名残。
*「ネ」は寝台車の「寝」

と、いうことで「クハネ583‐28」は、「ク」運転席を有する制御車であって、「ハ・ネ」B寝台を有する車両の「583形28号車」という意味だ。

自由席だったが平日の為、ボックスを独り占めして寝る事ができた。
高校時代はなかなか寝付けずえらい思いをしたが、成人してからは寝酒を活用して熟睡できる(笑)

翌朝、停車時間を利用して他の車輛の写真を撮影…。
「鉄」とおぼしき他の乗客も三々五々降車してパチパチ


出発を待つ485系の回送列車。おそらく「快速くびき野」号


455系電車(旧国鉄色)


115系電車(2代目新潟色)


SL「ばんえつ物語」のC57 180


「新潟」から「府屋」まで白うさぎを運んでくれた特急「いなほ」号(485系3000番台)

深夜に湖北町を出て実家に着いたのは翌日の10時過ぎだった。


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