「あぎょ~さんさぎょ~ご」の巻

白うさぎ

2009年11月03日 08:00

高校時代編の第4弾である。

白うさぎの高校の寮生活は1年から3年までごちゃまぜなのだが、白うさぎの所属したクラブは、3年生5人、2年生3人、1年生17人だったから、先輩よりも後輩の方が多い為、同じ学年の者と同室になる事になる。(基本的に4人部屋)
これはある意味ラッキーだった。白うさぎの最初の部屋は、3年生1人に、1年生3人という形だったが気を使う先輩が一人だけだったらある意味楽だよ。
例の「コーヒーいかがですか?」もローテーションできるしね

さて寮生活は6時起床で寮前で点呼、ラジオ体操の後ランニング、その後に朝食となっていた。
8時に登校、昼間は学校へ行き、夕方は一旦寮へ帰って着替えてからクラブ活動。
18時に夕食、食べたら入浴したり自由時間、20時から1時間は自習時間、その後掃除、それで夜の点呼をして、消灯時間は22時だった。

しかし高校生が22時に寝れる訳がない。
電気を消しても先輩がなかなか寝かしてくれない。
それどころか「俺より先に寝たらシバく!」などと言う。
あるいは「俺が寝るまでマッサージしろ!」などと命令する。

中学時代はラジオの深夜放送も聞かずに21時頃就寝していたから22時なんて眠くて仕方ない。
そんなある日の事…先輩が「ちょっと話を聞け」と言う。

真っ暗闇の中、同輩3人で聞いた話と言うのが…

前段の話はどんなだったか忘れてしまったが…まあどうでもいい。
とにかくある男性がある「呪文」を聞かされた。
その謎が解けなかったら呪われる!というものだったように記憶している。

その呪文とは…

あ ぎ ょ ~ さ ん さ ぎ ょ ~ 
あ ぎ ょ ~ さ ん さ ぎ ょ ~ 


何とも聞き取りにくい発音であったが確かそう言ってた様に思う。
それで「お前達もこの謎を解かないと呪われるぞ!事実、謎が解けなくて頭がおかしくなり自殺したモンもおる…」などと脅かされた。

ヒントをくれると言うから聞いたら
「あきおさんが作業をしていたら何かが起こったんや…」などと言う。

みんな死にたくないから必死で考えるわ。
ところが、「日付が変わるまでに答えられなければ恐ろしい事が起こる」などとさらに恐ろしい事を言うのである

さらに追い打ちをかけるかのように、寮にまつわる怪奇現象の話などが続けられた。
が、そんな事より呪われたくないから!

まんじりともせず、布団で震えながら必死で考えたもののわからない

結局午前零時を回ってしまった。
もうだめだ~







何も起こらない…。







先輩がいきなり

「アギョウサン サギョウゴ」
と言った。



「ん!?」



「ア行3 サ行5」って…



「“ウソ”って事…」

ウッソー!?




その日、先輩達の間で「ぼちぼちアレやるか…」と話し合いが持たれたらしい。
この怪談は「ネタバレ」注意なので、一斉に話をする事になっていた様だ。
これも寮の伝統だったのである。


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